平成28年秋季茶会

日 時:平成28年10月23日(日)
場 所:三溪園 白雲邸・鶴翔閣


 初秋の日差しの中で、横浜支部恒例の秋季茶会が本牧三溪園で開催され、来賓の皆様、同門社中の皆様に多数ご参席いただきました。
 白雲邸での濃茶席は、門間宗映先生のお席。本席には圓能斎筆の「山寂夜如水」がかかり、白の秋明菊と薄桃の弁慶草が唐銅の尊式に活けられ、凛とした気品と清楚が席中に。釜は竹地紋の筒釜に面取土風呂。初座は瀬戸渋紙手の前に、嵯峨天皇皇女の手作りの「大覚寺」茶入れが寿福金襴の仕服に仕込まれて飾られ、弘入造の赤楽「四季の友」で供されました。
 鶴翔閣での薄茶席は、今年傘寿を迎えられた佐藤宗昌先生のお席。待合床には蓮月尼筆の歌がかけられ、本席は淡々斎筆の「清秋竹露深」。竹花入れには、季を過ぎかけた見返り草と澪標の実、それにツワブキが活けられ八十の秋を惜しみました。古材生地長板に唐銅の風炉、すっきりしたとした雲龍釜、信楽焼の水指と二つ置き。茶杓は鵬雲斎大宗匠作の「参(まいる)」。茶碗は大ぶりの萩。表千家流のご主人は障子越しに席中の様子を気遣われ、愛があふれるお席でした。
 奥の間は、田久保宗穂先生の薄茶席。床は宙宝宗宇筆、「遊煩悩林現神通」、世間の営みに己を見失わず生きるとの席主の心意気。「笙」花入れにナナカマドと白桔梗が活けられ、中置の釜は侘びた四方尾垂、風炉は鉄の四方でいずれも寒稚造。茶杓は、耕月老師作の銘「千古の心」。お菓子は打出庵製の「ふの焼」、お家元好みの長久の白で一服をいただきました。各席の茶会記は、「松籟96号」(平成28年11月8日発行)に掲載しておりますのでご覧ください。
                           記事・写真 藤田 宗憲


    
     (門間宗映先生)          (佐藤宗昌先生)
  
    (田久保宗穂先生)



 関東第三地区講演会 千万紀子様講演会

日 時:平成28年8月21日(日)
場 所:大さん橋ホール(横浜市中区)


 8月21日、関東第三地区主催の千万紀子様の講演会が横浜大さん橋ホールにおいて開催されました。
 オープニングのフルート演奏・式典に続き万紀子様のご講演となりました。
演題は「日々是好日」で、万紀子様ご自身のことだけではなく、お家元・お母様・敬史様・従兄弟の伊住公一朗様・禮次朗様のことにまで及ぶ皆様方のお暮らしぶりについて、ユーモアを交えて話しくださったことで、ご宗家を身近に感じることができました。
 そして、宗家における敬史様をお引き立てしての万紀子様ご自身の立ち位置など、興味深いお話も伺いました。
 又、今後の淡交会発展は、学校茶道と青年部の連携が重要であることのメッセージもありました。
 一時間のご講演はアッという間のもので、聴講された会員の皆様も、ご講演の余韻に浸りつつ会場を後にされていました。 
                     写真提供:淡交社  文・下村 宗範













 三溪園主催 「お抹茶を点ててみよう」

日 時:平成28年8月15日(月)
場 所:三溪園 鶴翔閣

 8月15日、三溪園鶴翔閣・茶の間棟において恒例となりました「三溪園で楽しむ夏休み」の企画の一つ「お抹茶を点ててみよう」を、裏千家淡交会横浜支部で担当させていただきました。
参加者にはお茶席に座っていただき、点前やお茶の飲み方を説明。落雁製の干菓子(朝顔・三重塔)を召しあがっていただき、盆略点前にてお薄を一服差し上げました。茶道体験では、参加者の前にはお盆に仕組まれた抹茶の入った茶?にお湯を注ぎ、幹事の指導で茶筌を振り抹茶を点ててみました。初めて茶筌を振るい「難しいですね。」と、幹事の手助けを求める方。「久しぶりに茶筌を振りました。」と、嬉しそうにお茶を点てた方。
参加者は、163名。幼稚園児から70代の方まで。三世代の家族、海外の方、市内の小学校に配布されたパンフレットを見て家族で参加された方、終始和やかに進められました。
年2回の鶴翔閣の公開で、原三渓の住居をじっくり見学されている方も多数おいででした。                          副幹事長 古屋宗美















 平成28年春季茶会

日 時:平成28年4月24日(日)
場 所:三溪園 白雲邸・鶴翔閣


  春の雨が糸を引くように降る中、邸内は新緑が芽吹き始め藤棚には花が咲き競う4月24日、横浜支部恒例の春季茶会が本牧三溪園で開催されました。
ご来賓、同門社中の皆様に多数ご参席いただき、春の一日をゆっくりお過ごしいただきました。
 白雲邸での濃茶席は鈴木宗徹氏のお席。待合床には席主還暦祝いに大亀老師揮毫の「松寿千年翠」、春の寿ぎを傳えながらの席入りとなりました。本席には、一燈筆の「昨日少年今白頭」の軸がかかり、笹百合と八角蓮が朱塗りの曙竹花入れに入れられておりました。
 鶴翔閣での薄茶席は松村宗亮氏のお席。床は、関白秀吉の祝いの帷子への卯月日付の消息が掛けられ、四方釜が据えられた炉には、菖蒲、テッセン、山吹の花々が活けられた花屏風の設えで若やいだ席を醸されました。
 第三席の鶴翔閣奥の間は学茶席。今年は、関東学院中学校、関東学院六浦中学校、市立栗田谷中学校、鶴見大学付属中学校、市立中田中学校・中和田中学校・西谷中学校、横浜富士見丘学園中等教育学校の参加8校全員が中学生で、緊張の面持ちで日頃の精進をご披露しました。
 こうして延べ240余名の皆様と共に茶会運営にあたる支部幹事も、午後席閉会時分には雨が上がり春の茶会を楽しませていただきました。
                          文・写真 藤田 宗憲


   


     








 横浜市議による「茶道体験会」について

日 時:平成28年4月12日(火)
場 所:三溪園 鶴翔閣


 横浜市や日本の芸術・文化に関する調査研究及び諸活動を行うことを目的とする『横浜市会芸術・文化議員懇談会』の依頼を受け、4月12日三溪園鶴翔閣に横浜市会議員の皆様など25名をお迎えし、「茶道体験会」を開催いたしました。
今回は、日本の芸術・文化の研究活動のひとつとして、日頃から議員として地域活動の中でお茶会に招かれる機会も多い事から茶道の歴史や作法を学ぶ場として、淡交会横浜支部が「茶道体験会」を担当し横浜支部幹事がお手伝いをいたしました。 
 茶道体験会では中国からの茶と喫茶文化の伝来。唐物賞翫の茶、千利休居士による「侘び茶」の大成、「茶道」の発展。京都博覧会と玄々斎による立礼式茶法の考案、女子教育への茶道の採用など歴史について説明いたしました。
 その後、皆様には立礼席へ。床に、鵬雲斎大宗匠筆「歩々是道場」。備前花入に、「鯛つり草」を。お菓子は、金団で銘は「行く春」。各々彩のお茶碗で、皆様に一服をお出しし、おもてなしの心を味わって頂きながら茶席でのマナー等を幹事皆でお伝えしました。
その後、ご自身で茶筅を振ってお茶を点て、色取り取りの春の干菓子で二服目を楽しんでいただきました。
 最後に、席中のお道具の取合せなどを説明。茶会に際して、亭主がそれぞれの道具に託した“おもてなしの心”を感じていただけたら「一期一会」、亭主冥利に尽きるとことと思いますとお伝えし茶道体験会を終了いたしました。
                     文:飯塚 宗求  写真提供:横浜市



     







 平成28年初茶会

日 時:平成28年1月24日(日)
場 所:三渓園鶴翔閣


 横浜支部恒例の初茶会が快晴の1月24日三溪園鶴翔閣にて、新年を寿ぎ晴れやかに執り行われました。
 濃茶席の席入りのあと、ご参席の皆様方に若林幹事長、古屋、平泉、田久保各副幹事長が横浜支部を代表して年頭のご挨拶を申し上げました。
 濃茶席は、櫻庭宗宏業躰が例年通りのお元気なお姿で席主をされ、真台子にご自作の輪飾りを飾られ、午前2席、午後2席の新春を支部一同と祝われました。また薄茶席では、石井宗美氏を席主に8席。延べ200余名の同門社中のご参席を得て、滞りなく行われました。道具組は、別途掲載の会記の通りですが、濃茶席では恒例の福引が和やかにとり行われ、参席の皆様におめでたい福が届けられました。

                            広報委員会 藤田宗憲


       濃茶席                 薄茶席


     








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