身延山献茶式に参加して

日 程:10月24日 火曜日
場 所:日蓮宗総本山 身延山久遠寺


 台風一過の秋晴れのもと、午前7時に横浜駅西口からバスで出発。途中、東名高速道路走行中に富士山がくっきりと見え、私達を歓迎しているかのようでした。渋滞もなく、10時には身延山駐車場に着き斜行エレベーターで久遠寺の境内に。受付を済ませ、献茶式会場の本堂に向かいました。すでに茶席も開かれ、大勢の参加者であふれていました。
 献茶式は、11時より身延山久遠寺本堂において読経が流れる厳粛な空気の中、坐忘斎千宗室御家元御奉仕により濃茶・薄茶の二碗が日蓮大聖人に供茶されました。御家元・来賓代表の方々の焼香があり、式は終了となりそののちは各自茶席を回りました。
 濃茶席は新客殿で、寄付の床には柳沢園画三幅の鳳凰図が。本席の床には、坐忘斎家元筆の「清苔石上浄」。席主のお話では、お家元が身延山の景色を書にしたためられたとのこと。薄茶席は旧書院で、常は「謁見の間」として使用されている部屋でこの茶会の為に、床には日蓮聖人御真筆「曼荼羅御本尊 」をかけて下さいました。この春に入山された若い研修生が、お菓子・薄茶の運びを担当され、初々しさに席が和みました。お菓子も身延山大奥御供菓子でした。立礼席は、椅子にて炉の点前ができる優心なごみ棚の設えでした。どの席も、この会の為にご準備された素晴らしいお道具類でした。
 身延山久遠寺は、春、しだれ桜が有名で山が桜色に染まるそうです。
 今年の紅葉は、まだチラホラという感じでした。帰着も予定通り19時に橫浜に着きました。  

文:古屋 宗美 


    






 茶碗作りに参加して

開催日:平成29年8月28日(月)・29日(火)
場 所:フォーラム南太田


 8月28日の「楽茶碗作り」に娘と参加しました。二人とも陶芸は初めてで緊張していましたが、講師の檜垣良多先生の実演も含めた解り易いご指導のおかげで、無事作り上げる事が出来ました。
 楽茶碗は、荒い土で作るため吸水性がよく濡れている時はもろくなる。 十分に乾かさないと、かびることもある。また、黒楽と他の色とでは焼く温度が違う等、様々な知識を得てお手入れ方法も学びました。
 土は京都の聚楽土で歴史ロマンも感じつつ、作業が分からない時は助言や手助けを頂いて、皆さんそれぞれ趣の違う「世界に一つのお茶碗」を作れ満足気でした。土に触れてストレスも解消し、美味しいお弁当や呈茶も頂き、楽しい体験が出来た一日でした。

貫井 章子 


 8月28日(月)・29日(火)の2日間、桂窯 檜垣良多先生のご指導のもと楽茶碗作製体験が開催されました。使用する土、釉薬の説明、ビデオによる楽茶碗作製の工程説明。先生による成型の説明と実演の後、成型工程体験となりました。約1キロの球形状の聚楽土を手回し式のロクロを使いあらかたの形を整え、一旦乾かしてから削って形を作り、重さを約350グラムくらいまで調整していきます。好きなように形を作ることができ、釉薬も黒・赤・飴・白・青・枇杷から色を選ぶことができます。先生の細かなご指導により、無事に完成したみなさんの作品はそれぞれ個性が出ていて素敵でした。土に触れることは気持ちが落ち着き、無心で集中でき、時間が経つのがあっという間でした。一つしかないものを形作る、楽しさ喜びを感じました。
 このような機会を作っていただいた、檜垣良多先生と役員の方々に感謝いたします。焼き上がりが大変楽しみです。 
橋本 宗葉 


     

            
(写真提供:事業委員会) 







 「第50回アジア開発銀行(ADB)年次総会」
   一パシフィコ横浜・展示ホールにて呈茶一

開催日:平成29年5月4日(木)から7日(日)
場 所:パシフィコ横浜展示ホール


 第50回アジア開発銀行年次総会開催中の5月4日から7日の間、横浜市より依頼を受け、パシフィコ横浜展示センター内「ヨコハマ・シティ・ブース」に、“日本に出会う”をテーマに設けられたプロジェクトマッピングで、日本庭園「三溪園」を紹介するコーナーで淡交会横浜支部が協力し、支部役員と学茶役員及び青年部員が毎日7~8名交代で呈茶席を担当しました。呈茶席には年次総会参加の国、地域などの関係者延べ240名余に展示センター見学の途中に立ち寄って頂きました。
 呈茶席は、施設の壁面に太玄和尚筆色紙「和敬清寂」を掛け、清流籠に都忘れ・姫檜扇・延命草などの草花を日々添え、御園棚に糸目筒釜と柿右衛門草花紋水指、柳蒔絵棗と扇面・金砂子茶碗など、菓子は三溪園「三重の塔」をあしらった落雁製干菓子にて薄茶一服を召上って頂き『茶道』紹介と茶道体験をして頂きました。
 参席の皆様は、初めて茶道体験をされる方が多く、最初にお菓子を頂き、続いて抹茶を召上ると、一層と美味しく頂けますとの説明に頷きながら抹茶を味わっておられました。また、点前の所作やお道具に大変興味を持たれ、説明に点前が途中で止まってしまう場面もありましたが、和やかな雰囲気のなか呈茶を行いました。
 茶道紹介や所作は、淡交会総本部制作の英語版リーフレット等により説明。その他、色絵のお茶碗や抹茶は何処で求められるか等の質問も受けましたが、役員との記念撮影など日本での良い思い出になれば幸いと“おもてなし”をさせて頂きました。


          




 「第50回アジア開発銀行(ADB)年次総会」配偶者ツアーお茶会体験

開催日:平成29年5月6日(土)
場 所:三溪園鶴翔閣


 第50回アジア開発銀行(ADB)年次総会が横浜市を開催都市として5月4日から7日の間パシフィコ横浜にて各国財務大臣、中央銀行総裁、民間金融機関関係者や報道関係者など約4,000人が参加し開催されました。
 5月6日には、横浜市の企画にて参加国・地域の財務大臣等の配偶者の方を対象としたツアーが開催され、明治末から大正時代に活躍した実業家原三渓が造りあげた、横浜を代表する日本庭園・三溪園に53名が訪れました。
 ツアーの一行は、都心部にありながら歴史的価値のある日本建築が配置された庭園を満喫され、記念撮影の後、原三渓ゆかりの鶴翔閣に移動し、お茶席にて日本伝統文化『茶道』を体験されました。お茶会は、横浜市の依頼に淡交会横浜支部が協力、ご宗家から千万紀子様、倉斗宗覚業躰をお迎えし、支部役員と学茶役員及び青年部部員の22名でお茶席を担当しました。
 お茶席は、床に淡々斎筆一行「和敬清寂」、竹一重切花入に「白欄・鹿ノ子」を入れ御園棚にて皆様に薄茶一服を召上って頂きました。また、茶道紹介の一環として碾茶、御茶壺と炭道具一式を室内に飾りました。
 お茶席では、始めに横浜市長林文子様が皆様に歓迎のご挨拶、続いて宗家よりお越しの千万紀子様が紹介されました。 お茶会では、最初に万紀子様が「茶道」紹介、お軸「和敬清寂」にて“茶の湯の心”などを説明されました。続いて、お菓子・銘「みどり風」を銘々皿にてお出しし青年部男子部員がお点前、万紀子様が点前所作の説明と横浜市長などに一碗をお取次になり、連客の皆様にはお運びにて一服を召し上がって頂きました。
 参会の皆様は、万紀子様のお話に耳を傾け、色絵茶碗などを興味深く熱心に拝見されておられました。お茶会の最後の質問では、「家元」とはの問いに倉斗宗覚業躰がお答えする場面も。その後は、万紀子様、倉斗業躰や茶席担当の役員を囲んでの写真撮影が和やかな雰囲気の中で行われておりました。
 日本伝統文化『茶道』を体験された皆様からはお礼の言葉を頂き、役員のお見送りのなか一行は三溪園を後にされました。











 春季茶会を終えて

日 時:平成29年4月23日(日)
場 所:三渓園 白雲邸・鶴翔閣


■濃茶席 飯田宗舟
 心配された前日の雨もすっかり上がって、お茶会当日の朝は爽やかな晴天でした。お見えになるお客様にとっても、亭主側にとっても、お天気は一番気になるところです。三溪園の庭の若葉は、前日の雨に洗われて緑が朝日に映えてとってもきれいでした。
 白雲邸全館を使わせて戴いたおかげで、菓子席も茶席も比較的ゆったりの上に、お菓子作りの台所まで使わせていただき、お菓子屋さんも作業がやり易かったと感謝しておりました。
 一席が40分弱という短い一期一会の出会いでしたが、お客様に支えられ楽しく思い出深い席になりました。拙い席主を、お客様や周囲の方々のお力添えで茶席を盛り上げていただき、無事終わる事が出来ましたこと感謝いたしております。早朝よりお手伝い下さいました淡交会幹事の方々には、大変お世話になりありがとうございました。
                              記:飯田 宗舟

  



■薄茶席 宇井宗恵
 昨晩の雨に塵も綺麗に打ち流され、雨上がりの清々しい4月23日。淡交会横浜支部春季茶会のお席を持たせていただきました。新緑の美しさと、藤の花の美しさと、爽やかなお天気に恵まれお客様をお招きすることが出来ました事、心から嬉しく思いました。
 私は端午の節句も近い事で、宮中の端午の節句の思考でお客様をお招き致しました。中国では昔、五月は病気になる人が多く悪い月で、五日は五が重なり悪い日と言われ菖蒲と蓬で邪気を払い、菖蒲酒を飲んで健康を祈願したと言われています。
 日本には、奈良時代に伝わって来た様です。宮中の飾り方で邪気を払う菖蒲と蓬を檀紙に包み、魔除けの五色の糸を下げ、払えの意味を持つ矢羽を飾り、払えと魔除けの意味を持つものをいくつも重ね、深い意味となっているものを寄付に飾らせて戴きました。宮中の子供の遊び道具で、車と紐の付いた宝尽蒔絵の振々玩具も一緒に飾らせて戴きました。
 子供が健やかで明るく元気に育って戴きたいと願いを込めまして一席、一席おもてなしをさせて戴きました。

                              記:宇井 宗恵

  



■立礼席 横浜青年部
 私達、横浜青年部は薄茶席を持たせていただきました。淡々斎好みの御園棚にて立礼席を設え、「復興からの希望・未来」をテーマに東北や九州の被災地に縁のあるものを取り合わせました。
床の扇面は、熊本地震後に貫道プロジェクトとして震災復興へ想いを寄せる坐忘斎お家元が青年部活動の為に御染筆下さいました「雲去青山露」を。茶杓は、昨年のナショナルコンファレンスで横浜青年部といわき青年部の方とで交換させていただいた銘「草枕」を使わせて頂きました。茶碗は、復興願い不死鳥とも呼ばれる鳳凰が描かれた真葛焼。菓子は東北の春、そして被災された皆さんに本当の意味での春が一日でも早く訪れてくれる事を想いリンゴの花の意匠の「春来」としました。
 茶席を設えていく中で、人の繋がりを強く感じる事ができ、被災地復興への願いを強く思う一日となりました。


    






 第61回冬期講習会を終えて

日 時:平成29年2月24日(金)〜28日(火)

 この度、横浜支部のご推薦を受けまして、冬期講習会に参加させて頂きました。私にとりましては、十年越しの夢が叶いました。
 横浜支部皆様のご協力、社中のご支援、家族の協力なしには叶いませんでした。 この環境を与えられたことに、ものすごい喜びを感じました。感謝です。
 開講式で、お家元から、自分は何が足りていないかを気づいて下さい。又、個々の点前を点前としての稽古ではなく、茶事という大きな流れの中での位置関係を考えながら把握していかなければいけない事を、それぞれの点前をしながら流れを考えなさい。そう考えるようにすると、初炭手前をした時、時が経て、濃茶の時には炭はどのように変化しているかを想像する事が出来るようになるのです。との、お言葉を頂きました。
 未だ入口に踏み入ったばかりで、先はほど遠い未知の世界ですが、この度の機会がきっかけになりまして、次の目標に向かって、日々研鑽し、又楽しく勉強していきたいと存じます。
 最後に、お家元を始め業躰先生方にご指導を頂き本当にありがとうございました。
                              記:青木 宗信


   







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