秋の研修旅行に参加して |
場 所:名古屋八事窯・徳川美術館 はじめに訪問した楽焼八事窯では、門に大きく成長したもみじが傘のように広がり私たちが雨に濡れないよう守ってくれ、愛知第一支部の飯田宗林幹事長、神谷宗節副幹事長さんにお出迎えいただき、感激いたしました。 四代目中村道年尼さんは、飾られた初代から歴代の作品の茶碗を説明して下さり、私たちはそれを手にとって拝見させていただきました。そして、「でもね」と一呼吸おいて「自分で作った真心の茶碗が一番。ぜひ、茶碗作りに来て」とお話し下さり、偉大な作家さんの気さくで暖かなお人柄に、「絶対茶碗作りに来る」と強く思いました。また、五代目中村道年さんからは、黒楽焼に漆をかけた珍しい豊楽焼の話をうかがい、いろいろ挑戦しながら伝統を残し伝えていく姿勢に、私たちも常に新しいことを勉強していきたいと思いました。 徳川美術館では企画展「徳川将軍の御成」を鑑賞、徳川御三家の尾張、紀州、水戸徳川家や加賀前田家等諸大名への御成りの記録や御成り諸道具の数々が展示されており、時間を忘れて拝見いたしました。 徳川茶会は、餘芳軒でお濃茶、床に寒山拾得図、長板に青磁算木文水指一つ荘、名物古瀬戸茶入、井戸茶碗など御成りの茶の様子が伺えました。山ノ茶屋で薄茶、寄付きの床に家康筆の道中宿付、本席の床に足利尊氏筆「あつまちをまたたひ人・・」和歌懐紙が掛り、高麗刷毛目茶碗は編み笠の形、旅の趣向に秋ただなかの風情をとの取合せか。帰りの新幹線の時間が迫っていましたが、貴重なお道具でいただく一碗に、時間を忘れて過ごしました。また、お薄席の末客にいた私たちに、お茶を出すのにお待たせしたと帰りにそっとお干菓子を持たせてくださった心づかい、とてもうれしく思いました。 徳川茶会の記念品の高麗雲鶴茶碗でお茶を点てようと心に念じ、帰路につきました。名古屋の皆さま、大変お世話になりました、ありがとうございました。 渡辺宗清・永野宗文 |
第33回「夏期研修茶会」 |
平成24年7月22日 淡交会横浜支部 学校茶道研修茶会 |
高校3年 高校3年 |
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